焼津市は「はたちの集い」参加者を対象にした無料イベント開催

■首都圏などからの式典参加者40人対象　市が交通費負担

全国初の無料イベントで20歳を祝う。静岡県焼津市が来年1月に開催する「はたちの集い」で、首都圏から式典に参加する20歳の交通費を負担する。東海道新幹線や東海道本線を貸切るという。

焼津市は成人の日の前日となる来年1月7日の日曜に、20歳の節目を祝う「はたちの集い」を市内で開催する。その2日前、5日には無料イベント「おかえり！やいづ」を実施すると発表した。

「おかえり！やいづ」は首都圏などから7日の式典に参加する20歳の交通費を市が負担し、無料で帰省してもらうイベント。東海道新幹線ひかり号の1両と東海道本線を貸切るという。イベント当日は東京駅付近の交流イベントから始まり、東海道新幹線車内で焼津にちなんだ企画、焼津駅付近で到着式を行う予定になっている。イベントのMCは静岡のローカルタレント、久保ひとみさんが務める。

無料帰省イベントの対象は2003年4月2日から2004年4月1日生まれで、「はたちの集い」に参加する40人。応募者多数の場合は抽選になる。新幹線を貸切るイベントは全国の自治体で初めての取り組みになるという。

焼津市は「ふるさと焼津を感じてもらう様々な仕掛けを行い、20歳の皆さんの新たな門出を特別な体験でお祝いします。参加者の皆さんの焼津市への愛着心の醸成を図ります」とコメントしている。

■2021年の成人式はドライブイン形式に変更

焼津市では2021年にユニークな形で成人式を実施している。新型コロナウイルスが流行して密集を避ける行動制限が敷かれていたため、新成人が車に乗ったまま参加する「ドライブイン形式」に急きょ変更した。全国各地で成人式が中止や延期される中、感染対策を講じて開催を実現させた。

会場となった焼津港に駐車スペースとステージが設けられ、市内の地区ごとに式典を3回実施。計471台が参加した。式には市内にある中学校の教員も出席し、車の窓越しに教え子たちと交流した。

若者の門出を祝う取り組みに力を入れている焼津市。無料帰省イベントが参加者から好評を博せば、県内や全国に広がっていくかもしれない。

（SHIZUOKA Life編集部）