2022/07/23
官民連携で新たな観光資源に期待 静岡市が夜景都市で全国トップ5入り
■前回の10位から大幅アップ トップ3は「日本新三大夜景都市」に認定
静岡市が近年、力を入れている観光の1つに夜景がある。全国の夜景都市ランキングで今年は5位と、前回の10位から大幅アップ。すでに夜景遺産に認定されている3カ所以外にも、地形的な特徴から絶景スポットは数多い。静岡市は「奇跡の夜景」、「夜景都市」として、全国に魅力を発信している。
静岡市が「日本三大夜景」まで、あと一歩と迫っている。一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」が実施している全国の夜景都市ランキングで、静岡市は今年、5位に入った。3年に一度発表されているものだが、前回の10位から大きく順位を上げた形だ。
ランキングは、全国6102人の夜景観光士による投票で決まる。トップ3に入ると、「日本新三大夜景都市」に認定される。今回の発表で静岡市よりも上位に位置したのは、4位・神戸市、3位・北九州市、2位・札幌市、1位・長崎市となった。
静岡市には全国的にも有名な夜景スポットが多い。日本平、梶原山公園、エスパルスドリームプラザ観覧車「ドリームスカイ」の3つは日本夜景遺産認定スポットにとなっている。
■富士山や駿河湾を大パノラマで 地形を生かした夜景が魅力
行政も夜景を観光資源にしようと、民間と連携しながら積極的に魅力を発信している。特徴の1つに挙げるのが「地形」。日本平や梶原山公園など標高300メートル以上の場所から、富士山や駿河湾を大パノラマで堪能できる。山、川、海に恵まれた地形が、昼とは違った顔を作り出す。季節によって表情を変える富士山の存在も、特別感を演出する。
「新三大夜景都市」に認定されるランキングの上位3番目までに入れば、宣伝効果は高い。順位だけで見れば、静岡市はあと一歩のところまできている。ただ、トップ3の壁は高い。獲得ポイントでは、1位の北九州市が3596、札幌市が3438、長崎市が3040と3000ポイントを上回っている、一方、静岡市は1678と長崎までの差は大きい。4位の神戸にも1000ポイント以上、差をつけられている。
静岡市はPR活動で、「夜景都市」としての全国的な知名度を上げてきた。市民、県民を問わず、まだ広く知られていない魅力を発信することは意義がある。だが、美の感覚は個々に違う。忙しい日常を忘れ、ゆったりと流れる時間を感じられる幻想的な夜景。それぞれ魅力の異なる都市の夜景に、点数や順位をつけること自体が意味をなさないのかもしれない。
(SHIZUOKA Life編集部)