2023/11/21
ねこまんまはNG?アロマは厳禁? 注意が必要な猫への誤解 死に至らせる危険も
■猫の食事は味より匂いが大事 牛乳、ねこまんまは控える
飼い主の間違った知識が愛猫を苦しめてしまうかもしれない。静岡市の獣医師は、猫との生活で誤解されていることは少なくないと注意を促す。ねこまんまは、猫に与えてはいけない食べ物の典型。植物やアロマは最悪の場合、猫を死に至らせる危険があるという。
飼い猫に愛情を持っていても、正しい知識がなければ、思わぬ事態に陥ってしまうリスクがある。静岡市の獣医師は、猫との暮らしで誤解されていることの1つに食事を挙げる。
例えば牛乳は、猫が体内で分解できないので推奨していない。白米に味噌汁をかける「ねこまんま」はNG。肉食動物の猫は炭水化物を必要としておらず「与えすぎると肥満や糖尿病のリスクとなります。主食には総合栄養食と表記されたものを選んでください」と説明する。
食事の温度は猫が本来の獲物を捕らえた時の温度38度が最適とされており、味よりも匂いが大事。甘みはあまり感じないのに対し、苦みは強く感じると言われている。
猫を飼う部屋に置いていけないと指摘するのは「アロマ」。エッセンシャルオイルの成分のうち、フェノール類、ケトン類、リモネン、ピネンの4種類は、猫にとって特に毒性が高いとされている。
フェノール類:シナモン、バジルなど
ケトン類:ミント、ローズマリーなど
リモネン:レモン、オレンジなどの柑橘類
ピネン:ユーカリなど
■「アロマはあきらめて」 中毒症状で死亡する危険
猫はアロマを舐めたり、吸い込んだり、皮膚から吸収したりすることで摂取してしまう。肝臓で解毒する酵素を持っていないため、中毒症状を起こして最悪の場合、死亡するケースがあるという。獣医師は「蓄積毒性を示すという報告もあるので、猫を飼う際にはアロマはあきらめてほしいです」と呼び掛けている。
植物にも注意が必要だ。猫にとって猛毒となるのがユリ。花や葉だけではなく、ユリを生けていた水も猛毒となり、猫が舐めてしまった場合、死んでしまう恐れもあるという。
飼い主の好みや考え方が愛猫にもベストとは限らない。正しい知識を欠くと、思わぬ惨事を招く可能性がある。
(SHIZUOKA Life編集部)