2023/12/02
県内政党の収入・支出は大幅減少 パーティー再開で事業収入は増加 自民党は5倍超
■昨年の政治資金収支報告書公表 政党の総収入は約2割減
静岡県選挙委員会は、政党や政治団体による昨年の政治資金収支報告書を公表した。政党関係の総収入額は昨年から2割近く減少した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で自粛傾向のあった政治資金パーティーが再開され、事業収入は共産党以外で増加した。
県選挙管理委員会によると、1337団体が昨年分の報告書を提出した。政党関係183団体の総収入額は15億4567万円で、前年から19.7%減少となった。総支出額も前年から17.5%減り、15億1274万円だった。昨年は参院選以外に規模の大きな選挙がなかったことから、いずれも過去最多だった2021年から大幅に減少した。
政党別では自民党が収入も支出も最も多かった。ただ、収入は8億9065万円で20.6%減少、支出は8億7143億円で、ともに大きく減った。次に多かったのは共産党で、収入が4億445万円、支出は4億116万円。いずれも5%ほどの減少となった。収入は国民民主党、立憲民主党、公明党と続き、支出は公明党、国民民主党、立憲民主党の順だった。
収入額が最も多かったのは県医師連盟の7605万円で、1000万円を超えた団体は前年より1つ増えて19に上った。城内氏の「城内みのる後援会」は2位、「城志会」は4位。トップ10には、昨年の参院選に出馬した平山佐知子氏と山﨑真之輔氏の団体も入った。
【収入額が多かった県内の政治団体】
①県医師連盟 7605万円
②城内みのる後援会 3433万円
③県看護連盟 2673万円
④城志会 2582万円
⑤平山佐知子の会 2577万円
⑥塩谷立21世紀浜松の会 2290万円
⑦かつまた孝明後援会 2204万円
⑧山﨑しんのすけ後援会 1963万円
⑨県歯科医師連盟 1851万円
⑩田辺のぶひろ後援会 1614万円
■事業収入は共産党以外で増加 パーティー再開の影響
全体の収入が減る中で、事業収入は共産党以外で増加した。新型コロナ感染拡大で控えていた政治資金パーティーを再開した影響とみられている。自民党は前年の5.3倍となる2億8109億円。中でも、井林辰憲衆院議員の「大川会」は1000万円を超えるパーティーを2回開催し、計2640万円を集めた。城内実衆院議員の「城志会」も2回で計2557万円の収入があった。
政治資金規正法では主に静岡県内で活動する団体は県選挙管理委員会に、2つ以上の都道府県で活動する場合は総務省に報告書を提出するように規定されている。
(SHIZUOKA Life編集部)