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2023/12/08

物価高騰や戦乱の1年 企業が選ぶ今年の漢字トップ5発表 1位は「変」

■幅広い業種で「忍耐」問われた1年に

2023年も残り3週間ほどとなっている。民間の調査会社・帝国データバンクは企業が選ぶ今年の漢字を発表。1位は「変」で、変化や変革の年と捉える企業が多かった。

 

例年12月中旬に京都の清水寺で発表される「今年の漢字」を前に、帝国データバンクは企業が選ぶ今年の漢字を調査した。アンケート期間は11月10日から14日までで、955社から有効回答があった。

 

アンケートの結果、1位となったのは「変」。その理由としては「生活や働き方改革、人手不足や物価上昇など、世の中が急激に変化している」、「DXなどにより時代が変化するスピードが速い」、「異常気象や物価高騰、ロシア・ウクライナや中東情勢などに対応するために変化が必要だった」といった声が上がっている。

 

2位は「耐」。中小零細企業からは「新型コロナウイルスが明けた初年度で多少の期待はあったが、業績の好調だった大企業と比べて恩恵がなく、耐え忍ぶ1年だった」、「経済が不安定な中、耐えて進んでいくしかなかった」などの厳しい現状を嘆く意見があった。

 

3位には「忍」が入った。紙類・文具・書籍卸売の企業は「思うように売上が伸びず、一方で経費はかかり、どのようにして利益を上げるのか試行錯誤した。とにかく今年は忍耐強く取り組むしかなかった」と吐露した。

 

4位は「高」だった。物価、原材料費、人件費の高騰が顕著だったという意見に加えて、建材・家具の企業は「戦争によって様々な物が値上がりして、中小企業は高くなった分を価格になかなか転嫁できない状況が続いた」とコメントしている。

 

5位は「乱」。機械製造の企業は「戦乱だけでなく、政治の乱れや常識の乱れが際立った年だった」、専門サービスの企業は「世の中が乱れている」と回答した。

 

帝国データバンクは「2023年は物価や人件費などの高騰、戦乱や秩序の乱れといった変化に耐え忍び、変革に動いた企業が多かったようだが、変化・変革の1年の先に来る2024年が安定した平和で明るい1年であるように願う」とまとめた。なお、清水寺で発表される毎年恒例の「今年の漢字」は12日に予定されている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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