2023/12/25
静岡県の人口 2050年までに80万人以上減少 伊豆地域は深刻 中東遠は高水準
■2050年の静岡県の人口282万人と試算 2020年から22.1%減少
27年後、静岡県の人口は282万8000人まで減少する予測が発表された。特に伊豆地域や一部の中山間地は人口減少が深刻で、2050年には人口が5割以上減ると試算されている。市町別に見ると、長泉町や中東遠の自治体は減少幅が小さくなっている。
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、全国の自治体の推計人口を公表した。その結果、2050年の静岡県は人口282万8000人で、現在より80万人以上減ると試算された。
中でも、減少率が高いのは伊豆地域と一部の中山間地。2020年を「100」とした場合、各市町の2050年の人口は以下の通りとなっている。最も低い川根本町は38.5と、30年間で6割以上減ると予測されている。
【減少率が高い市町】
①川根本町(38.5)
②西伊豆町(40.5)
③松崎町(47.0)
④東伊豆町(48.5)
⑤伊豆市(49.7)
⑥下田市(52.4)
⑦南伊豆町(56.0)
※カッコ内は2020年を100とした時の指数
静岡県は全ての市町が2050年には人口が減ると見込まれている。その中で、現象のスピードが比較的緩やかな自治体もある。2020年を基準にした指数が最も高いのは長泉町の94.1。その他は中東遠地域も減少率が低い。
【減少率が低い市町】
①長泉町(94.1)
②袋井市(91.6)
③菊川市(86.3)
④吉田町(83.5)
⑤浜松市(83.1)
⑥掛川市(82.8)
⑦磐田市(81.4)
■2050年の人口 静岡市は政令市で唯一、60万人以下
全国的には東京都(2.5%増)以外の46道府県で、2050年時点の人口が減少すると予測されている。全国平均の減少率は17.0%で、静岡県は22.1%となっている。最も減少率が大きいのは青森県の39.0%で、30%を超えたのは東北地方を中心に11県に上った。
政令市の人口推計も発表され、2050年の静岡市は全国20の政令市の中で唯一、60万人を下回る54万6000人と試算された。2020年時点の人口から約14万7000人の減少となる。2020年の人口が79万人余りの浜松市は2050年に65万7000人まで減少。政令市の中で下から7番目だった。
2020年より2050年の方が人口は増えると見込まれている政令市は川崎市、さいたま市、福岡市の3つ。2020年を100とした時の2050年の指数は、静岡市が78.8、浜松市は83.1となった。
(SHIZUOKA Life編集部)