2024/01/11
ハヤテ223合同練習スタート 元NPB選手や静岡県勢ハツラツ 元DeNA池谷は開幕間に合わず
■前ロッテ・福田秀平選手 チーム盛り上げる挨拶
今シーズンからプロ野球2軍ウエスタンリーグに加わるハヤテ223が11日、本拠地の清水庵原球場で初練習を行った。ソフトバンクやロッテでプレーした福田秀平選手らNPB経験者や、静岡県ゆかりの選手も参加。それぞれの選手が自身とチームの目標に向けてギアを一段上げた。
新球団の初練習。経験豊富な選手たちも緊張を隠せなかった。ただ、メニューが進むにつれて、ハヤテ223の選手たちからは自然と声が出てきた。
周りをうかがうような緊張感のある雰囲気を和ませたのは、ソフトバンクとロッテでプレーした34歳のベテラン、福田選手だった。練習を始める前の自己紹介。大半の選手が名前、前所属チーム、ポジションだけを伝える中、福田選手は「赤堀監督を胴上げできるように、みんなで頑張っていきましょう」と笑顔でガッツポーズをつくった。それに応えるように、首脳陣や選手の表情が緩んだ。
最高気温12℃と静岡市にしては寒く、練習初日とあって、体をほぐすメニューが中心となった。呼吸法から始まり、個々のコンディションに合わせたダッシュやキャッチボールで選手たちは自身の動きを確かめた。
■元DeNA池谷投手は左肘手術で開幕間に合わず
午前中最後のメニューとなったノックでは、久しぶりだったこともあり、送球が定まらない選手が多かった。ただ、福田選手を中心に場を盛り上げる雰囲気が高まり、グラウンドに選手たちの声が響いた。昨シーズンまでNPBでプレーしていた福田選手は「自分も含めて、みんな緊張していました。ノックでは声も出ていましたし、初日としては良い雰囲気だったと思います」と振り返った。そして、新球団でのプレーに気持ちを新たにした。
「勝つことを最大の目標にしています。チーム一丸で頑張りながら、自分自身も貢献していきたいと思っています。若い選手が自分から何かを学んでほしいというより、自分が若い選手と1から、18歳でプロに入団した時の気持ちを取り戻しながら頑張っていきたいです」
福田選手の他にも、ハヤテ223にはNPB経験者が所属する。その1人で、静岡市出身の元DeNA池谷蒼大投手も練習に参加した。池谷投手は先月、左肘のクリーニング手術を受けた影響でキャッチボールをせず、トレーニングで汗を流した。3月のシーズン開幕には間に合わず、4月頃の試合出場を目指して調整していく。
静岡高校出身の池谷投手はヤマハからDeNAに入団し、昨シーズンまでプレーした。地元に誕生したハヤテ223の勝利に貢献しながら、NPB復帰を目指す。
「自分の目標はNPBに戻ることですが、それと同じくらい静岡の野球を盛り上げたい気持ちが強いです。NPB経験者だからというより、自分がどれだけできるかという姿勢を見せて、チームに良い影響を与えられるようにしていきたいです。投げ始めの時期はチームドクターと話をしながら決めていきたいと思います」
■静岡高校出身の医大生・竹内投手 国家試験と練習両立へ
静岡高校時代に池谷投手とともにチームをけん引し、群馬大医学部の現役大学生としても注目される竹内奎人投手も初日から練習に参加した。2月3、4日に国家試験を控える中、「きょうの練習開始を楽しみにしていました。勉強も野球も手を抜きたくありません」と意気込んだ。
竹内投手は球団の了承を得て、国家試験までは勉強と両立できるように練習時間や練習量を調整してシーズンに向けて調整していく。
ハヤテ223の合同練習初日は入団が決まっている29人のうち、24人が参加した。合同練習は23日までで、非公開となっている。25日からのキャンプは一般公開される。キャンプインまでに球団名やユニホーム、新外国人選手が発表される予定となっている。
(間 淳/Jun Aida)