2024/01/21
住宅のプロが厳選「本当は勧めたい10の設備」 費用をかける価値のある快適さ
■YouTubeチャンネル登録者数10万人超 職人社長オススメ設備
認知度の高さが便利さと比例するとは限らない。磐田市の工務店「平松建築」の“職人社長”平松明展さんには、あまり知られていない「プロオススメの設備」がある。厳選した10の設備を紹介する。
注文住宅では予算と照らし合わせて、設備を決めていく。設備を増やせば、初期費用は高くなる。平松さんは「初期費用を抑えてコストパフォーマンスを重視する家づくりも1つの答え」としながらも、「本当は勧めたい設備があります」と話す。そして、長期的な視点で考えると快適な生活につながる10個の設備を挙げる。
まずは、「紙クロス」。一般的なビニールクロスと比べると費用が高く、ビニールクロスより表面が弱いので破れやすく汚れがつきやすい面がある。しかし、湿気を通すためカビが生えづらく、空気がきれいになるという。平松さんは「紙クロスを採用する際は壁の中の断面構成をどうするのか、結露計算をしておくことが大事です」と注意するポイントを語った。
2つ目は「無垢の床」。平松建築では標準にするほど勧めているが、施工に慣れていない会社では合板を使った複合フローリングの床が多い。無垢の床は調湿効果が高く、足に触れた時の心地良さがある。平松さんは「足元は常に触れているので、本物の木かどうかは生活の質に大きく影響してきます。傷んだり傷ができたりしても、張り替えの必要がないのでコストパフォーマンスが高いです」と説明する。床を張る手間やコストがかかる点がデメリットになる。
次に「WB工法」。工法ではあるが、浴室乾燥機に代わる設備になる。WB工法は機械換気を使わなくても空気が入れ替わって省エネ。洗濯物の室内干しで気になる生乾きを避けるため、湿気と臭いと化学物質が自然に抜ける造りになっているという。
家の中に洗濯物を干したい時に有効で、浴室乾燥機と違って電気代がかからない。平松さんは「WB工法に変えると家の中のどこでも洗濯物が乾き、浴室乾燥機に代わる設備となります」とお勧めする。ただ、「WB工法は全て良いわけではなく、あくまで補足的なものです。耐震や省エネといった基本性能をしっかりと備えた上の話。そこは間違えないようにしてほしいと思います」と注意点を挙げた。
平松さんはYouTubeで毎日、動画を投稿し、チャンネル登録者数は10万人を超えている。「認知度が高くないオススメ設備10選」も動画で詳しく紹介している。
■平松建築の公式YouTubeチャンネル
“職人社長”が本当に勧める設備10選
https://www.youtube.com/watch?v=hfhNlfN0ozI&t=992s
(間 淳/Jun Aida)