2024/02/03
日本一の称号は失ったけど…日本平動物園のローラースライダー 1年4か月ぶりに再開
■台風で斜面崩落 2つのコースに分けて復旧
静岡市にある日本平動物園の象徴的な存在だったローラースライダーとオートチェアが1日、再開した。台風による被害で休止し、1年4か月ぶりの復活となる。今までは“日本一長い”ローラー式滑り台として知られていたが、コースが2つに分かれて復旧したため日本一の座は陥落した。
2000年に完成したローラースライダーは390メートルで、日本平動物園によると日本一の長さだという。静岡市を一望できる高さ50メートルの展望広場へ向かうオートチェアとともに20年以上利用されていたが、2022年9月の台風15号の影響で展望広場の東側斜面の中腹が崩落したことから、いずれも休止となった。
日本平動物園はローラースライダーとオートチェアの再開を望む声を受けて復旧工事を進めた。斜面の中腹が崩落したため、ローラースライダーは約130メートルと約150メートルの2つのコースに分けて再開。“日本一”の称号を失ったが、1年4か月ぶりに復活した。
ローラースライダーの利用料金は大人200円、小人(小学生)100円。4歳から利用可能となっている。オートチェアは大人100円、小人50円。どちらも未就学児は大人の付き添いが必要で、雨天時は運行が中止される。
日本平動物園は全国の動物園にいるシセンレッサーパンダの種別計画管理を担っていることから、「レッサーパンダの聖地」として知られている。レッサーパンダはシセンレッサーパンダとネパールレッサーパンダと2つの亜種が存在し、日本で飼育されている大半はシセンレッサーパンダ。日本平動物園では血縁関係を管理して繁殖計画を立てている。
2022年の台風15号では、静岡市清水区で大規模な断水が起きるなど被害が出た。今回の復旧工事にかかった費用1億円は国の補助金でまかなわれる。
(SHIZUOKA Life編集部)