2024/02/04
新型コロナ感染者増加 初のインフルエンザと「ダブル警報」 春休みまで継続か
■新型コロナ患者数1週間で25%増加 4か月ぶりに警報
静岡県が2日、新型コロナウイルスの感染拡大警報を発令した。患者数が増加し、警報レベルを超えた。インフルエンザも警報が続いており、同時に警報レベルに達するのは初めて。春休み頃まで「ダブル警報」が続くとみられている。
静岡県によると、1月22日から28日までの1週間で、定点医療機関当たりの新型コロナの患者数は19.14人だった。前週の15.31人から増加し、県が独自に定める感染拡大警報の基準16人を超えた。警報発令は昨年9月末以来、4か月ぶりとなる。
静岡県の感染者数は全国平均の14.93人を上回っている。地区別では東部が最も高い25.24人。次いで中部が17.14人、西部は14.43人となっている。保健所別では御殿場、富士、東部、静岡市、中部の5か所が警報レベルに達している。1日平均の患者数は2400人と推計され、第10波の流行が始まってから初めてインフルエンザを上回った。
インフルエンザも感染拡大が続いている。定点当たりの患者数は14.19人と前週の15.02人を下回ったが、警報は継続している。地区別では東部が16.06人、中部は9.62人、西部が16.28人となっている。1日平均の患者数は2000人と推計されている。
例年は冬に感染者が増えるインフルエンザは2023年度、通年で流行する異例の事態となっている。警報は昨年11月に発令され、翌月に定点当たりの患者数が33.09人とピークを記録した。
■3月半ばまで警報続く予測 県が「6つのお願い」
新型コロナもインフルエンザも10代、20代の感染者が特に多い。後藤幹生感染症管理センター長は「一旦警報になると、解除して注意報になるまで8週間くらいかかります。3月半ばくらいまでは続くと考えています」と話した。そして、医療への負担を軽減するため、「6つのお願い」を呼び掛けている。
①医療機関や高齢者施設の受診や訪問時は極力マスク着用を。
②体調に少しでも違和感(特にのど、鼻)があればマスク着用を。
③症状(せき、熱、のどの痛み)が出た時は学校や仕事を休んで療養を。
④人が集まるところでは十分換気し、できるだけマスクを着用して手洗いの励行も。
⑤熱、せき、のどの痛みなど症状が軽く持病のない若い人は休日夜間の救急外来を控えて、平日受診か市販薬で自宅療養を。
⑥会社や学校などで医療機関へ新型コロナやインフルエンザの証明書を求めないで。
県によると、症状が軽く持病のない患者による受診や検査・診断書取得が外来医療をひっ迫させる一因になるという。感染症対策の基本となるこまめな手洗い、せきエチケットも合わせて呼び掛けている。
(SHIZUOKA Life編集部)