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2024/02/07

浜松市が3年ぶり日本一奪還 浜松餃子の定義は?もやしが乗っているワケは?

円形の盛り付けともやしが印象的な浜松餃子

■昨年の1世帯当たりギョウザ購入額 浜松市が4041円で1位

昨年1年間のギョウザ購入額が発表され、浜松市が3年ぶりに日本一の座を奪還した。浜松餃子の特徴と言えば、ギョウザと一緒に盛り付けられる「もやし」。なぜ、もやしがついているのか?もやしを乗せるのが浜松餃子の定義なのか?静岡県民でも意外と知らない浜松餃子について深堀りする。

 

総務省は全国の県庁所在地と政令指定都市を対象にした家計調査を毎年、発表している。その結果、昨年1年間の1世帯当たりのギョウザ購入額で浜松市が1位。ライバルの宮崎市と宇都宮市を抑え、3年ぶりの日本一となった。浜松市の中野祐介市長は「浜松餃子はいまや、出世の街・浜松を代表するグルメとなりました。ギョウザをきっかけとして、多くの皆さんに浜松にお越しいただき、地域活性化へとつながるように、これからも餃子文化を盛り上げていければと思います」とコメントした。

 

浜松市の1世帯当たりの購入額は前年から607円増えて4041円。次いで宮崎市の3497円、宇都宮市の3200円だった。前年は1位が宮崎市、2位が宇都宮市で、浜松市は3位。2020年以降は3強時代が続いている。家計調査はスーパーなどで購入した生ギョウザや調理済みのギョウザ、テイクアウト専門店のギョウザを対象としているため、冷凍食品や外食は含まれていない。

 

B級グルメとして全国的にも有名となった浜松餃子。その特徴の1つがギョウザに添えられている「もやし」。1953年に創業した「石松ぎょうざ」は、自身の店が発祥と明かしている。外食が数少ない贅沢だった時代に「見た目も味の1つ」と初代店主が試行錯誤の末にたどり着いたのが、もやしだったという。もやしはギョウザの箸休めとして市民に受け入れられ、他の店にも広がっていった。

 

■定義はシンプル もやしがなくても浜松餃子

浜松市でギョウザが一般的になったのは戦後の屋台ギョウザと言われている。地元で収穫されたキャベツなどの野菜を中心に、肉や脂を加えた。キャベツの生産と養豚が盛んだったことが背景にある。「いくらでも食べられる」と評される、あっさりした中にコクがある浜松餃子の特徴は今も変わっていない。

 

浜松餃子を全国に発信しているボランティア団体「浜松餃子学会」は、浜松餃子の定義を「一言で表すなら、浜松市内で製造されていること」としている。現在は「3年以上、浜松に在住して」という条件を加えている。もやしの有無は定義に含まれていない。

 

浜松餃子の発展は、それぞれの店の独自性も関係している。市内には、ギョウザに合うタレやラー油にこだわり、オリジナルのものをつくっている店が多い。

 

最近は自宅で焼いて食べられる浜松餃子がスーパーやオンラインショップで充実している。競争の激化によって味が向上し、バリエーションも豊富になったことが、3年ぶりの王座奪還につながったという見方もある。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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