2024/03/26
警報終息から再び注意報は初めて インフルエンザ異例の再拡大 10代中心に患者急増
■静岡市も注意報レベル超える感染者 小学生に拡大
静岡県内でインフルエンザ再拡大している。静岡市では3月17日までの1週間の患者数が注意報レベルを超えた。小学生の感染者が特に増えているという。静岡県全体では、その1週間前に注意報レベルに達しており、直近の1週間で、さらに感染者が増加している。
静岡市によると、3月11日から17日までの定点医療機関当たりのインフルエンザ患者数は10.36人だった。前週の6.96人から大幅に増え、注意報レベルの10人を超えた。
流行しているのはインフルエンザB型で、年代別では「10歳から14歳」の患者が突出して多い。6歳から9歳までの患者も多く、小学生への感染が特に広がっている。この時期は卒業式やその練習、年度末の行事などで児童が密集する場が増える。また、学校以外にもスポーツチームの卒団式や合宿といったイベントもあるため、感染が拡大しやすい。
インフルエンザは静岡市に限らず、静岡県全域で流行している。県によると、静岡市より1週間早い3月10日までの1週間で、定点当たりの患者数は11.96と注意報レベルの10人を上回った。17日までの1週間は16.40人と増加している。19歳以下の若者が占める割合が高い。地域別では県東部が最も多い19.50人。県西部が16.38人、県中部が12.74人となっている。
■全国平均は下回る感染者数 9割以上がインフルB型
県内では昨年10月8日に注意報レベルに達し、11月26日に警報レベルの30人を超えた。その後、今年2月25日に9.40人まで減って警報レベルが終息している。同じシーズンで警報レベルの終息後、再び注意報レベルまでインフルエンザの患者が増えるのは記録が残る2002年以降初めてだという。
昨年末まではA型が流行していたのに対し、現在はB型が90%以上を占めている。インフルエンザのワクチンには、A型とB型2種類ずつ計4種類が含まれている。接種すれば必ず感染を防げるわけではないが、症状が抑えられ、重症化のリスクが減少するという。
インフルエンザは現在、全国的に拡大中で、静岡県は他の地域と比べると感染者が少ない。3月4日から10日までの定点医療機関当たりの感染者数11.96人は全国平均の16.14人を下回り、都道府県別では少ない方から10番目となっている。最も多いのは石川県の37.10人で、北海道と新潟県も警報レベルの30人を超えている。
10代の感染者が多いことから、人の動きが活発になる春休みにインフルエンザは一層拡大する可能性がある。静岡県は体調が悪い時は人が集まる場所に行かないことや、人混みでの咳エチケット、こまめな手洗いなどを呼びかけている。
(SHIZUOKA Life編集部)