2024/03/31
小林製薬の紅麹で健康被害 静岡県で4人入院 原料に使用した県内企業10社以上
■富士市の病院で2人の患者 サプリ摂取で尿細管障害か
紅麹(べにこうじ)を配合した小林製薬のサプリメントによる健康被害が全国で判明している。静岡県でも現時点でサプリとの関連が疑われる患者が9人確認されている。厚生労働省は小林製薬の紅麹を原料にしていた企業173社を公表し、静岡県の企業も10社以上入っていた。
小林製薬の紅麹を使ったサプリが原因とみられる健康被害は現時点で、5人の死者が出ている。入院患者も全国で114人に上っている。
静岡県では3月29日時点で9人の被害が判明しており、4人は入院が必要な症状となっている。死者は確認されていない。
富士市立中央病院では紅麹のサプリを摂取した2人に、腎臓の尿細管の炎症を起こす尿細管障害が見つかった。そのうち1人は退院後にサプリの摂取を再開し、再び症状が表れて入院した。2人とも既往症などはなく健康で、服用しているサプリも少ないという。病院側は紅麹のサプリが原因とみている。
現在、小林製薬の本社がある大阪市は小林製薬が販売する以下の3つの商品に回収命令を出している。製造年月日やロット番号を問わず、販売されている全ての商品が対象となっている。
・紅麹コレステヘルプ
・ナイシヘルプ+コレステロール
・ナットウキナーゼさらさら粒GOLD
■厚労省が「紅麹」使う173社公表 県内企業も12社
その他にも、小林製薬から仕入れた紅麹を原料に使用した商品を自主回収する動きが全国に広がっている。静岡市では、シャンソン化粧品が「特選 十六酢」の自主回収を市に届け出ている。賞味期限が2024年4月24日以降の商品が対象となる。
厚生労働省は29日、小林製薬の紅麹を原料とする全国の企業173社を公表した。静岡県内の企業は以下の通りで、10社以上となっている。
・三協
・三生医薬
・富士カプセル
・鈴勝
・東洋カプセル
・AFC-HDアムスライフサイエンス
・ピィシーシステム
・アリメント工業
・エナジック
・品
・フェイスラボ
・島田製薬
商品の回収には一定の時間が必要で、すでに購入して摂取しているケースもある。静岡県は小林製薬の紅麹関連の商品が手元にある人に対し「ただちに喫食を中止し、体に異常がある場合は医療機関を受診するか、最寄りの保健所に相談してください」と呼びかけている。
(SHIZUOKA Life編集部)