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2024/04/24

地元支援者に泣きながら…宮沢博行議員が辞職へ 週刊誌の女性問題報道に“先手”

■「正直で潔い」、「逃げた印象」 静岡県民は評価と落胆交錯

党の裏金問題を暴露して注目を集めた衆院静岡3区を地盤とする宮沢博行衆議院議員(比例東海)が23日、辞職願を提出した。あす25日に週刊誌で掲載される女性問題が理由とみられる。静岡県民からは落胆や怒りに加えて、決断を評価したり、今後に期待したりする声も上がっている。

 

過去には県内の別の自民党衆院議員も週刊誌で女性問題を報じられた

 

宮沢議員は23日午後、額賀福志郎衆議院議長に辞職願を提出した。25日の衆院本会議で辞職が認められる見通し。関係者によると、辞職を決めた理由は25日発売の週刊誌に自身の女性問題が報じられることが辞職を決めた理由とみられる。宮沢議員は23日午前、地元の支援者に「週刊誌で不祥事が報じられます。今から辞職願を出してきます。申し訳ありません」と泣きながら下げたという。

 

宮沢議員の辞職について、静岡県民は賛否両論が分かれている。不祥事を起こしても「議員活動を通じて信頼回復に努めていきたい」というように何の行動も起こさなかったり、離党するだけで議員を続けたりするケースが大半なだけに、「正直で潔い責任の取り方」、「自民党の裏金問題をはじめ、女性問題以上の不祥事を起こした議員も見習うべき」と評価する声が上がる。中には、「今後はコメンテーターなどで自民党の不祥事を明らかにしてほしい」と期待する意見もあった。

 

一方、疑問を投げかける県民もいる。週刊誌発売前に辞職願を提出したことに「説明や責任を厳しく問われる前に逃げた印象」という意見もあった。また、「せっかく自民党の裏金問題に関する発言で他の政治家との違いを見せて期待していたのに、不祥事を起こして議員を辞めるのは残念」と話す有権者もいた。

自民党の裏金問題について発言して注目された宮沢博行衆院議員(本人のFacebookより)

宮沢議員は磐田市議を経て、2012年の衆院選で初当選した。磐田市や掛川市などを選挙区とする衆院静岡3区で自民党の支部長を務める。2021年の衆院選では小選挙区で敗れたものの、比例で4度目の当選。内閣府大臣政務官や防衛副大臣などを歴任した。

 

昨年12月には自民党安倍派の政治資金問題をめぐり、自身も2020年からの3年間で132万円の不記載があったと公表した。そして、党内でかん口令が敷かれていることも明かし「はっきり申し上げます。しゃべるな、しゃべるな、これですよ」と記者団の前で不満を爆発させた。

 

党内の不祥事を公にする行動に対し、世論や支援者からは評価する声も上がっていた。しかし、自身の女性問題という不祥事で職を辞す形となった。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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