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2024/05/01

浜松まつり5年ぶりの完全復活 歓迎する市民ばかりではない!? 不安や反対の声も

■5月3~5日まで浜松まつり 5年ぶりに制限なしの開催

浜松市が1年で最も熱くなる「浜松まつり」が5月3日から始まる。今年は5年ぶりに一切の制限がない通常通りの開催。昨年は新型コロナウイルスの影響で禁止されていた飲酒も解禁される。完全復活を待ち望んでいた浜松市民は喜ぶ一方、不安の声も上がっており、浜松まつりに対する温度差は小さくない。

 

第3弾は全8種類 浜松の象徴がキーホルダーに

 

浜松を治めていた城主が長男の誕生を祝ってたこを揚げたことが始まりとされる浜松まつりは、約450年の歴史を持つ。まつりに参加する浜松市民にとっては欠かせない年間行事となっているが、2020年は新型コロナ感染拡大によって中止。昨年までの3年間は開催されたものの、会場での飲酒が禁止されるなど制限が設けられた。

 

今年は全ての制限が解除され、5年ぶりに通常通りの形が戻る。浜松市の中野祐介市長は25日の定例会見で「市民は待ち望んでいたことだと思いますし、私としても待ち望んでいました。大変、楽しみにしています。昨年は3日間とも天気に恵まれて大変な人手だったが、ぜひそれを上回る盛り上がりを見せてほしいです」と話した。

 

昨年の浜松まつりは、NHK大河ドラマ「どうする家康」で主演を務めた嵐の松本潤さんが参加したこともあり、浜松市によると3日間で過去最多の255万5000人が会場を訪れた。今年も昨年に負けない人手や盛り上がりが期待されている。

ラッパも浜松まつりの特徴の1つ

■浜松まつり否定派からは飲酒解禁に不安の声

浜松市民の中には「浜松まつりのために1年を過ごしている」と話すほど、熱狂的な人もいる。だが、必ずしも楽しみにしている市民ばかりではない。中には、「苦手」、「嫌い」と話す人もいる。

 

浜松まつりを歓迎しない理由の大半は「過度な盛り上がり」や「排他的な雰囲気」にある。まつりには町内ごとに参加するため、消極な人にとっては「結束を強いられる」、「価値観を押し付けられる」と感じるという。また、まつりに参加しない町内の市民からは「まつりが全てと言わんばかりにマウントを取ってくる」、「まるで浜松市民ではないような扱いをされる」という声も上がる。

 

こうした否定派の市民は、飲酒解禁を不安視しているケースが多い。まつりとお酒の組み合わせでトラブルにつながる可能性を指摘し「お酒で気持ちが大きくなって、けんかになっている人たちを何度も見ている」、「昨年は飲酒が禁止されていたにもかかわらずお酒を飲んで暴れている人がいた」、「5年ぶりに飲酒が解禁されて、たまっていたものが爆発しそうで心配」などの意見が出ている。

 

中野市長も「お酒が入って事故や事件があると、せっかくの盛り上がりに水を差すことになるので、くれぐれも安全面、ルールを守るという点をしっかりとお願いしたい。節度ある中で盛り上がっていただけたらと思います」と警鐘を鳴らした。

 

5月3日から5日まで開催される浜松まつり。初日は172の町内会が参加して、凧揚げ合戦が行われる。市街地では期間中に豪華絢爛な御殿屋台の引き回しが夜を彩る。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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