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2024/05/01

NHK大河ドラマ「どうする家康」 静岡市の経済波及効果120億円 浜松市の4割弱と苦戦

■大河ドラマ館の来場者28万人 目標の50万人下回る

静岡市は昨年12月まで放送されたNHK大河ドラマ「どうする家康」の経済波及効果が119億8800万円に上ったと発表した。大河ドラマ館の来場者数は目標を大きく下回ったが、ドラマの放送が徳川家康ゆかりの地への訪問や関連イベントへの参加などで宿泊や滞在時間延長につながった。

 

【実際の写真】どうする家康の中で松本潤さんが着用 金陀美具足を題材にしたプラモニュメント

 

経済波及効果は今年1月まで1年間、静岡市内に設置された「どうする家康 静岡 大河ドラマ館」の運営支出や来場者の消費支出、関連施設への来場者やイベント参加者の消費支出などをもとに推計した。その結果、静岡市に119億8800万円の経済波及効果があったという。

 

最も金額が大きかったのは、徳川家康ゆかりの施設への来場者による経済波及効果だった。駿府城公園展示施設、静岡市歴史博物館、静岡浅間神社、久能山東照宮と4施設の来場者は前年の同じ時期と比べて36万2140人増加。入館料、交通費、宿泊費などの効果が60億400万円に上った。

 

大河ドラマ館への来場者は28万3356人と、目標としていた50万人に届かなかったが、入館料や土産代などで46億9800万円の経済波及効果があった。その他、どうする家康出演者が参加した出陣式やパブリックビューイングといった関連イベントに参加した5万3647人による支出を4億2400万円と推計した。

 

産業別に見ると、消費支出の直接的な恩恵を受けやすい飲食、宿泊、観光案内といった「対個人サービス」の経済波及効果が70億3000万円と全体の6割近くを占めた。次いで、鉄道、バス、タクシーなどの「運輸・郵便」の14億2000万円、商業施設をはじめとする「商業」が7億6000万円だった。

 

静岡市は調査結果について「家康公ゆかりの地のにぎわいや周辺市町を含めた回遊の活性化を誘発し、2023年の市内宿泊者数は新型コロナ前を上回る延べ200万人超となるなど、滞在時間の延長や宿泊につながったと考えています。今回の成果を継承し、歴史文化と美食、絶景を合わせた特別な感動体験ができるコンテンツを充実させ、観光地域づくりを進めていきます」とコメントしている。

 

なお、静岡市と同様、「どうする家康」の舞台となった浜松市は3月に経済波及効果の推計を発表している。大河ドラマ館に目標の50万人を超える64万人が訪れ、浜松まつりに家康役の松本潤さんらを招いたイベントに約68万人が集まったことなどから、318億円の経済波及効果があったとしている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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