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2024/08/09

静岡市の薬局から水が消える!?  南海トラフ地震臨時情報で市民に広がる不安

■8日夕方に宮崎県で震度6弱 静岡県では揺れなし

気象庁から南海トラフ地震臨時情報が発表され、地震の影響がなかった静岡県でも住民に不安が広がっている。静岡市の薬局では備蓄用の水を求めるお客が殺到し、水が売り切れている店もある。

 

8月8日午後4時43分ごろ、日向灘を震源地とする地震が起きた。震源の深さは31キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.1と推測される。宮崎県日南市で震度6弱が観測されるなど、宮崎県や鹿児島県を中心に各地で大きな揺れがあった。

 

気象庁は地震発生後に専門家による評価検討会議を開き、南海トラフ巨大地震との関連を調査した。その結果、普段と比べて地震発生の可能性が高まっているとして「南海トラフ地震臨時情報」を発表した。

 

臨時情報は最初の地震発生から少なくとも1週間は新たな大規模地震に備えるように呼び掛けている。地震が発生した際、すぐに避難する準備を整える必要があるとしている。

水の売り切れを伝える静岡市の薬局

■「南海トラフ地震臨時情報」に不安 水を求めるお客が薬局に殺到

臨時情報は地震を予知するものではない。長年、静岡県で大規模地震が起きると言われていながら、地震のリスクが低いと言われていた他の地域で大きな被害を及ぼす地震が発生していることからも分かるように、地震は全く予知できていない。専門家による見解は、地震発生後の解説にとどまっている。

 

ただ、「南海トラフ地震臨時情報」という危機感を抱かせる言葉は、市民に不安を広げている。今回の地震で揺れがなかった静岡市では、水を求める人たちが薬局に押し寄せている。

 

市内の薬局では開店から混雑し、中には午前中で売場から水がなくなった。2リットル入りの水6本が入ったケースを1つの家族で1つ限りに制限する店や、「地震による特需で欠品しています。次回入荷日は未定です」という案内を掲示する店があった。水以外にも、炊かずに食べられる「パックご飯」やカップ麺といった災害時に重宝する商品を購入する人も多かった。

 

静岡市は臨時情報発表を受け、危機管理官を本部長とする警戒本部体制を取って情報収集を行った。市民に対しては「家具の固定状況、非常持ち出し袋、避難場所や避難経路、家族との安否確認方法等の、日頃からの地震への備えを再確認してください 」と呼びかけている。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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