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2024/08/25

50年以上の歴史に幕 浜松市民の憩いの場が閉園 8月末まで入園料は無料

■観光植物園「奥山高原」 8月31日に閉園

浜松市にある観光植物園「奥山高原」が8月31日に閉園する。1972年に開園し、地元市民に50年以上愛された憩いの場が歴史に幕を下ろす。来園者に感謝の気持ちを込め、閉園日までは入園料を無料にしている。

 

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富幕山(とんまくやま)の中腹に位置する奥山高原はヒノキ林に囲まれ、さわやかな空気や奥深い静けさを味わえる。しだれ梅やサクラ、アジサイやササユリなど春から初夏を中心に園内の花を目当てに来園する人も多い。

 

園内の展望スポットには広さ4200平方メートルのドッグランが設置されている。大型犬と小型犬のスペースに分けられていることから、飼い主は安心して愛犬を遊ばせることができる。その他にもパターゴルフや釣り堀、バーベキューも楽しめる。

 

奥山公園を運営する奥浜名湖レジャーランドは2000年に経営を引き継いだ。観覧車やゴーカートといった乗り物を充実させ、家族連れに人気のレジャー施設となった。しかし、2009年に遊具の運転を止め、観光植物園へと方針転換した。

奥山高原は閉園日の8月31日まで無料開放

■来園者はピーク時の4分の1以下 園の維持管理が困難

近年は来園者数が減り、設備の老朽化も課題となっていた。園の維持管理費を入園料などでまかなうことは困難と判断し、閉園を決めた。昨年の来園者は6000人ほどで、20年前のピーク時と比べて4分の1以下に減っているという。公式ホームページには閉園のメッセージを掲載している。

 

「いつもご愛好いただき、ありがとうございます。この度、花の奥山高原は、2024年8月31日をもちまして、閉園することになりました。急なお知らせとなり、お詫び申し上げます。これまで皆様からのご支援、心より感謝申し上げます。足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました」

 

入園料は通常、大人500円、小・中学生300円となっているが、閉園日の8月31日までは無料開放している。受付前には寄せ書き用のノートが設置されており、園側は「ご来園の際、一言いただければ幸いです」とコメントしている。園の跡地は今後どのように活用されるか決まっていないという。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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