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2024/10/08

市役所や教育委員会でも 相次ぐ自賠責保険・車検切れの走行 公道走った時の罰則は?

■静岡市役所は原付バイク7台 自賠責保険切れて1か月以上運転

公的機関で自賠責保険や車検が切れた公用の車や原付バイクを運転する事態が相次いでいる。静岡市役所では原付バイク7台の自賠責保険が切れていたことに気付かず1か月以上、運転していた。浜松市教育委員会でも車検が切れた公用車を運転していた。

 

静岡市は9月30日、自賠責保険が切れた公用の原付バイクを運転していたと発表した。9月11日に原付バイクを使おうとした職員が自賠責保険の有効期限を過ぎていることに偶然気付いたという。有効期限は8月8日だった。自賠責保険が切れた原付バイクは計7台で、34人の職員が延べ110回使用していた。

 

原因は担当者が保険会社へ書類を郵送し忘れる単純なミスだった。原付バイクの自賠責保険は有効期間の満了が近づくと保険会社から通知が来る。担当者は必要な書類の作成をしたものの、書類の郵送を失念していた。静岡市は再発防止策として、「1人で担当していた更新手続きを複数の職員で行うこと」と「月に一度、原付の自賠責保険の有効期間を確認すること」を挙げている。

 

浜松市教育委員会でも公用車1台の車検が切れたまま、運転していたことが判明した。市教委によると、市内の小、中学校を訪問する時などに使う軽乗用車の車検が9月24日で満了だったにもかかわらず、翌日から2日間で計3人が47キロ運転した。

 

熱海市は指定管理者に貸与している軽乗用車の車検と自賠責保険が切れていたと発表した。車検は5月28日、自賠責保険は6月16日が期限だったが、調査で発覚する9月22日間まで運転されていた。計6人が使い、総距離は1428キロに上ったという。

浜松市教育委員会では車検切れの公用車を運転

■自賠責と車検切れ 1年半以下の懲役または80万円以下の罰金

車検や自賠責保険が切れたまま公道を走行した際の罰則は軽くない。車検切れは「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」、「違反点数6点」、「30日間の免許停止」。自賠責保険切れは「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」、「違反点数6点」、「30日間の免許停止」。どちらも切れたまま運転すると、「1年6か月以下の懲役または80万円以下の罰金」、「違反点数6点」、「90日間の免許停止」となる。

 

自賠責保険に加入せず人身事故を起こしてしまった場合、被害者への損害倍書は全額自己負担となる。任意保険に加入していても、自己負担が発生する。院委保険の対人賠償は「自賠責保険で補償できない被害者の損害部分」と定義されているため、任意保険は自賠責保険の補償限度額を超えた金額しか支払われない。

 

車検が切れていると気付いた時は、市区町村で仮ナンバーを申請すれば、車検場まで運転できる。ただ、自賠責保険が切れていると仮ナンバーは発行できないため、申請前に自賠責保険の加入が必要になる。その他、自宅まで車を引き取りに来てくれる車検業者もある。手間は省ける分、出張手数料やレッカー代といった費用がかかる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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