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2025/01/01

目当てはプロ野球選手からのプレゼント 入会して即退会 イベント主催者の好意を“悪用”

子どもたちとハイタッチするヤクルト・鈴木選手

■登録初月無料を“抜け道”に 記念品受け取って退会

野球が大好きな子どもたち、選手や関係者の思いを踏みにじる信じられない事実が判明した。プロ野球選手を招いた野球教室で渡される記念品目当てで選手を応援するプランに登録し、会費の支払いを避けるために記念品を受け取ってすぐに退会する行為が起きた。野球教室を主催する一般社団法人「Baseball Labo SHIZUOKA(以下、ベーラボ)」が登録初月を無料とする好意を“悪用”した形だ。

 

トークショーでは子どもたちからきわどい質問も 中日の”米騒動”については…

 

ベーラボは昨年12月29日、静岡市の草薙球場で「プロ野球静岡県人会野球教室」を開催した。野球教室には阪神・岩崎優投手や中日・村松開人内野手ら静岡県出身のプロ選手が12人参加した。

 

年末に毎年、選手や関係者が野球教室を開くのは、ベーラボが「静岡からトップクラスの選手を誕生させる」、「野球をやりたいと願う子どもが経済状況や家庭環境に関わらず野球を始められる・継続できる機会を提供する」、「大人・子ども問わず野球が好き・野球をやりたいという人を増やす」の3つのミッションを推進する気持ちがあるからだ。

 

今回の野球教室には県内のチームに所属する小学6年生170人が参加した。野球教室の前には、これから野球を始めたい子どもを対象に選手が直接グラブを贈る取り組みも行われた。プロから野球の技術を教わり、トークショーなども設けられたイベントは野球少年・少女たちにとって記憶に残る貴重な場となった。

阪神・岩崎投手と佐野投手、オリックス・鈴木投手はゴロ捕球の指導を担当

■「全く応援していない」 イベント主催者が怒りの投稿

しかし、イベント翌日、ベーラボの公式Xには目を疑うようなメッセージが投稿された。「重要なお知らせ」と題し、次のようにつづられている。

 

「コミュニティメンバーに11月中に登録し、野球教室で記念品だけお受け取りになってすぐに退会手続きをされた方がいらっしゃいました。初月無料ですので、まったく応援していただいたことになりません。そのような方はコミュニティメンバーの再登録を固くお断り申し上げます」

 

ボランティアスタッフなどで人件費を抑えても、野球教室の開催は当然ながら費用がかかる。そこで、ベーラボでは「プロ野球静岡県人会の選手応援プラン」として、月額890円のコミュニティメンバーを募集している。

 

メンバーに登録すると特典として、野球教室で子どもたちに記念品を渡している。選手の協力によって、今回はひとり一人の名前を入れたサイン色紙が贈られた。メンバーを増やして子どもたちのサポート体制を充実させるため、ベーラボは初月を無料として垣根を低くしている。しかし、野球教室開催直前に加入して記念品を受け取って即退会する“抜け道”を使ったケースが発覚したのだ。ベーラボがメンバー再登録を拒否するのは当然で、関係者からも怒りの声が上がっている。

 

もちろん、大半のメンバーはベーラボに賛同して野球や子どもたちを支援したい気持ちで加入している。しかし、心無い一部の人の行動によって多くの人が傷ついている。

トークショー前半の部に登場した選手6人

【プロ野球静岡県人会野球教室の参加選手】

(阪神)岩崎優、髙橋遥人、佐野大陽

(広島)赤塚健利、二俣翔一

(ヤクルト)小澤怜史、鈴木叶

(中日)村松開人

(オリックス)鈴木博志

(楽天)前田銀治

(くふうハヤテ)池谷蒼大

(オイシックス)髙田琢登

 

SHIZUOKA Life編集部)

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