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2025/03/02

「本当に原材料費の高騰が原因?」 飲料と食品の値上げ加速 3月の品目数は前年から3倍

■3月の値上げ2343品目 今年に入って3か月連続で前年超え

3月に値上げされる飲料と食品の品目数が5か月ぶりに2000品目を超え、今年に入って3か月連続で値上げ品目数が前年を超えている。値上げの理由には原材料費や人件費の高騰が挙げられているが、消費者からは疑問が投げかけられている。

 

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民間の調査会社「帝国データバンク」が主要食品メーカー195社を対象にしたアンケート結果によると、3月に値上げとなる飲料と食品の品目数は2343に上る。単月で2000品目を超えるのは2024年10月以来となる。

 

値上げの品目数が前年を上回るのは3か月連続となり、すでに今年に入って1万品目を突破した。昨年よりも4か月早いペースで推移している。

 

3月に値上げされる食品を分野別に見ると、冷凍食品やチルド麺といった「加工食品」が1381品目で全体の6割近くを占めた。その他、清涼飲料水や果汁飲料で値上げが多くみられた「酒類・飲料」が534品目、チーズやヨーグルトを中心とした「乳製品」が284品目と割合が高くなっている。

 

■「便乗値上げではないか」 消費者から疑問の声

2025年の値上げ品目数は早ければ4月に前年の1万2520品目を上回り、年間累計で2万品目に達する可能性があるとみられている。帝国データバンクは値上げ品目の増加について、こう分析する。

 

「原材料の他にもプラ容器など包装資材を含めたモノ由来の値上げや、物流費や人件費などサービス由来のコスト、原油や電気・ガス代などエネルギーを要因とした値上げの割合も上昇傾向が続いている。こうしたなか、各種生産コストの上昇分を企業努力によるコスト吸収で補いきれずに利益が減少するケースも発生しており、販売価格への転嫁が避けられない情勢となっている」

 

材料や人件費の高騰によって商品の値上げは避けられないという見解だが、消費者の肌感覚は異なる。加速する飲食料の値上げに「原材料費の高騰以上の金額を価格に乗せていると感じる商品が少なくない。便乗値上げをしているのではないか」、「価格が上がった分、人件費も上がっているとは思えない。値上げも頻繁過ぎて、本当に原材料費の高騰が原因なのか疑問」といった声が上がっている。

 

3月の平均値上げ率は17%に上る。今夏にかけて断続的な値上げラッシュが見込まれており、家計への負担は大きくなる。

 

SHIZUOKA Life編集部)

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