2025/03/07
浜松市にも昨秋県内初出店 全国展開のスーパーでキャッシュレス導入 常連客の期待と不安
■スーパー「ロピア」 3月12日から順次キャッシュレス導入へ
全国に100店舗以上を展開するスーパー「ロピア」がキャッシュレスを導入する。これまでは現金払いに特化して商品の価格を抑える特徴を打ち出してきたが、現金を使わない利用客のニーズに応えた形だ。この方針転換に対して、常連客は期待と不安が交錯している。
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関東を中心に全国各地に店舗を構えるロピアは昨年11月末、静岡県初となる店舗を浜松市に出店した。開店直後は数時間待ちの行列ができるなど、県民の注目を集めた。
ロピアは「同じ商品なら安く」、「同じ価格ならより良いものを」をモットーにしている。商品の価格を抑えるための手段の1つとしていたのが、現金に限定した支払方法。クレジットカード決済にするとカード会社に手数料を支払う必要があるため、現金のみとすることで利用者に還元していた。
しかし、現金を持ち歩かない利用者が増加していることを受け、キャッシュレスの導入を決めた。3月12日に九州地方の店舗からスタートし、全国の店舗に広げていくという。
■常連客からは賛否 「ありがたい」、「商品価格が上がるのでは」
ロピアは今まで通りの現金払いは維持した上で、あらかじめアプリにチャージするキャッシュレス決済を加えて利便性を向上させる。チャージの方法は店舗内の専用機だけではなく、クレジットカードや銀行口座からも可能。ただし、現金以外のチャージはシステム利用料が必要になる。
さらに、1000円チャージすると100ポイントを付与する独自のポイント制度もつくる。ポイントをためるとグッズに交換したり、試食会に参加したりできる。
ロピアの常連客からは賛否が交錯している。買い物の利便性が高まると予想されることから「現金払いはレジに時間がかかるのでキャッシュレスはありがたい」、「普段の買い物でほとんど現金を使わないので今までは不便だった。財布を見たら現金があまり入っていなくて、買うものを減らしたこともある」とキャッシュレスを歓迎する声がある。
一方、「キャッシュレスのシステム手数料によって、商品の価格が上がってしまうのではないか。会計の利便性より安さを求めて利用しているので、価格が上がらないか不安」、「ロピア独自のポイント制には、あまりメリットを感じない。安さが特徴なのに、他のスーパーとの差別化が難しくなりそう」などの意見もある。
現在、ロピアが静岡県内に出店しているのは「浜松プラザフレスポ店」の1つのみ。複合商業施設「浜松プラザフレスポ」の1階に入っている。
(SHIZUOKA Life編集部)