2025/04/14
高速道路のETC障害から1週間 システム運用再開しても解消されない不満と疑問
■4月6日から7日にかけて 8都県の100か所以上でETC障害
中日本高速の管轄で発生した大規模なETC障害から1週間が経った。約1日半かけてシステムの運用は再開し、現在は通行に問題はない。しかし、ETCの利用者からは不満が収まっていない。
「トラブルが起きるのは仕方ない」 ETC障害自体に利用者は理解を示すが…
4月6日未明から7日午後にかけて、中日本高速が管轄する高速道路の料金所でETCのシステム障害が起きた。静岡県を含む8都県の100か所以上でETCが利用できなくなり、事故や大渋滞が発生した。
ETC専用レーンが通行できなくなったことから、中日本高速は係員が対応する一般レーンやサポートレーンの利用を促した。しかし、渋滞は一向に解消されず、丸一日以上経過してから、ETCレーンを開放して通行料金を後日払いにする対応を取った。
中日本高速はETC障害の原因について、ETCの精算に必要なデータが破損して正常な課金処理ができなくなったと説明した。そして、広域的なシステム障害に対応するマニュアルがなかったことも反省点に挙げた。

写真はイメージ
■「最悪なトラブル対応」 料金の後日払いに利用者から不満
今回のトラブルによって料金が後日払いとなった利用者は、中日本高速のサイトから手続きを進める必要がある。ただ、その数が膨大なことから、中日本高速は「お客さまからのお申し出内容の確認に時間を要しております。順次手続きを進めておりますので大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」としている。
これに対し、利用者からは不満や疑問の声があふれている。料金の徴収を最優先にしていると受け取られかねない対応に「最悪なトラブル対応。トラブルが起きた時に企業の本質が見える」と厳しい声が上がる。
さらに、「広域障害時のマニュアルがないなんて考えられない。国交省OBが要職に就いている企業だけあって、お役所仕事の印象が拭えない」、「後日払いの対応に人員と時間を割くなら、料金の徴収を放棄して再発防止を急ぐべきではないか。システム障害は自分たちの責任で迷惑をかけたのだから、通常通りに徴収しようとするのもおかしい」といった指摘もあった。
中日本高速は後日払いを決めた当初、「通行料の支払いは2日以内」と記したチラシを料金所でスタッフが配布していた。現在は「一部時間帯で料金所において配布しました通行料金お支払に関するご案内のチラシにおいて、お支払いの手続きの期限に関する記載をしておりますが、期限記載の期限によらず、手続きをお願いいたします」とホームページに記載している。
(SHIZUOKA Life編集部)